研究者のために安楽寺木造惟仙和尚坐像と恵仁和尚坐像

　研究者のために安楽寺木造惟仙和尚坐像と恵仁和尚坐像

安楽寺木造惟仙和尚坐像

（胎内に嘉暦四年七月造の銘がある）

品質ヒノキ材、寄木造、彩色。玉眼嵌入。
形状

坐像。袈裟を纏い、牀上に趺坐する姿で、両袖を長く垂下、両手膝上に置き、払子（後補）を執る形。木寄は頭部耳の前及び後にて縦に矧ぎ、首ほぞを襟に沿って差入れ、胴部側面にて縦に矧ぎ、両肩矧付、両袖外側部を矧付ける。前面の膝前の衣の垂下部の中央を縦に矧ぎ、又背面中央を縦に矧ぐ。

法量

像高（自頂至身底）７４．２センチ
総高（自頂至袖先）１１４．５
自頂至顎２２．１
面奥２０．９
肘張８４．８
裾張７１．２
膝張６７．９
面巾１５．８

銘文

像内背部の墨書造立銘は汚染して判読しがたい所があるが、大体は次に記す恵仁和尚内のものと同様で、首楞厳経巻七の陀羅尼を記してある。大要左の如くである。
八句陀羅尼
Ｘ姪……（に始め）
……莎娑訶
嘉暦四年己（巳）七月造大工兵部殿
伏願香火灯燭不断永到龍華三矣暁會

作者嘉暦四年七月大工兵部作

安楽寺恵仁和尚坐像

（胎内に嘉暦四年九月十二日造立の銘がある。）

品質ヒノキ材、寄木造、彩色。玉眼嵌入。

坐像。形状、木寄ともに惟仙像と同様であるが、背面の矧目は、本像では惟仙像が中央縦に通るに対して中央より右側に寄って縦に通る。

法量

像高（自頂至身底）７５．２センチ
総高（自頂至袖先）１１０．６
自頂至顎２２．７
面奥２０．９
肘張５４．５
裾張８７．９
膝張６０．６
面巾１５．０

銘文像内部に陀羅尼経を記した墨書造立銘がある。

撮影日：
地区/自治会：	16別所温泉/院内
シリーズ：	塩田平の文化と歴史 5研究者のために
登録されているキーワード：	史跡　観光　教育

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