未年の守り本尊
大日堂へ通ずる表参道は、今ではとても狭くて車一台がやっとこ。車でくるかたは、ほとんど裏の広い道へ回ってしまうほど、意外に知られていません。でも、地元の人にとっては、春のお祭りや御開帳、葬儀のときの「野辺の送り」には、必ず利用します。
大日堂の御開帳は六十年に一度の本開帳と三十年に一度の半開帳があり、最近では昭和五十六年に本開帳が行われました。御開帳は、二十歳前後の男子二十五人が菩薩の面をかぶり、大日如来のお堂のぐるわを古式にのっとり回ります。
参道には、樹齢三百年を越える百三十本以上の杉の大木、木の手柏が整然と並び、大日堂と別当の高仙寺の偉観を引き立てています。大日如来は、未年、申年の守り本尊。今年になって未年の年配のかたの参詣がけっこう多いですよ。
増田又右衛門さん(談) |