雪の中を煙にまみれて
中村光一さん(長入)
昔から、冬になると市民の森周辺で炭を焼く中村さん。その炭は、料理などに使う硬い炭ではなく、「ぼや炭」といわれる掘りごたつに入れる炭。もっぱら自家用で、「体の芯まであったかいですわ」と中村さん。
作業は、大きな穴に、太い原木から順に積み上げ、その上に幾重にも枝を重ねて燃やします。火加減を見て周囲にある雪をかけて消火。焼いた木がそのまま全部炭に。「昔ながらの方法で、気ままに焼いてますよ」と、その反面「この近辺でも炭を焼くのは、わしぐらいかねェ」と、しみじみ語っていました。しかし最後に「これで家に帰ってふろに入ると、お湯が黒く濁っておこられる」と、笑いながら炭を取り出していました。 |