自由自在に竹を編む
井出市夫さん(馬場町)
馬場町通り、少し脇に入った場所にある井出竹細工商店。主人の井出さんは2代目で、この道45年。「今までに注文に応じて、いろんなもんを作った」と語るように、米上げざる、目かご、すだれ、そばをのせるざる、青竹の置き物のほか、珍しいものでは、運動会の大玉送りに使うかごなども。材料の竹は、おもに大竹と呼ばれる竹で、井出さん本人が塩田や川西方面の山から直接切り出してきます。
「昔は7〜8軒あった竹細工屋も、今ではうち1軒になっちゃいましたよ」と。しかし、作業中は、「作るものを頭に描いて、竹を切らなければならないので、材料作りがたいへんなんですワ」と目を輝かせながら語るところに、竹を愛する井出さんの人柄がにじみ出ていました。 |