上小地方ではここだけ
お話大井文雄さん(浦野)
高札場は、室町時代から明治の初めまで、人目に付きやすい往来や村の中心地に高札(掲示板)を掲げた場所。ここ浦野宿では、問屋だった渡辺さんのお宅の前に置かれていました。土台は切石積みで幅約3メートル、奥行き約1.5メートル。昭和46年には川西村で復元改修をし、板ぶきの高札場が完成しました。
高札は、「盗んではいけない」「火付けをしてはならない」などといった必ず守らなければならない「お触れ」を、ヒノキ材などに墨書して掲げました。最も盛んだったのが江戸時代で、キリシタン禁止の高札は、たびたび出され、幕府や藩の徹底ぶりが伺い知れます。
現在、小県郡には高札は保存されていますが、高札場の保存されているものは他にはないので、大切に保存したいですね。 |